切れ味を長持ちさせる方法

研ぎの依頼をされる前に「研いだらどの位切れ味が持つの?」と良くお聞きになるお客様がいます。

難しい質問です。

包丁の使い方

料理をする頻度

切る食材

まな板の材質

保管方法など様々な要因が関係するからです。

一般的な家庭での使用だと、包丁メーカーは3ヶ月に1度、高性能な包丁だと6ヶ月に1度を目安に研いで下さいと書いてある事が多いので、私も同じように答えるようにしています。

どの位切れ味が持つかは正確にはお答えできませんが、切れ味を長持ちさせる方法ならお答え出来ます。

包丁が切れ止む大きな原因の1つは、包丁をまな板で叩くことによって起こります。

小気味よくトントントントンと料理する姿はカッコいいですが、包丁の刃は消耗してしまいます。

野菜を空中で切った時とまな板に置いて切った時の刃の消耗を比べたら、まな板に置いて切った時の方が刃を20倍消耗するそうです。

しかし、まな板を使わない訳にはいかないと思いますので、まな板を叩かないように、しっかり刃をスライドさせて切るようにしましょう。

包丁は上下運動ではなく前後運動によって物を切る道具です。

出来るだけまな板を叩く音が少なくなるようにすると、切れ味はかなり長持ちするようになります。

 

次の要因は、洗い終えた包丁を

このような水切りラックに入れる事によって起こります。

包丁の刃がラック自体やスプーンやフォークに当たり刃が消耗したり欠けたりしますので、洗い終わった包丁はタオル等で拭いてから刃に当たらないように収納スペースしまいましょう。

タオルで拭く事によって水気が取れるので錆び防止にもなります。

 

研ぎ方によっても切れ味を長持ちさせる事が出来ます。

刃肉を削いだり、幅のある切り刃を付けたり、小刃を引いたり等色々な方法で長持ちする刃を付けます。

簡単研ぎ機や刃先だけ研ぐ方法では切れ味を長持ちさせる事は出来ません。

 

最後の要因は包丁本体です。

良い包丁を買えば同じ扱い方をしても切れ味が長く持ちます。

私が調理師をしていた頃、毎日700食分の野菜を切っていた時に沢山の包丁を使って

・この包丁はこれだけしか切ってないのにもう切れなくなった

・この包丁は有名で高いけどすぐに切れなくなる

・この包丁は機械で作ってる大量生産のものだけど切れ味が長持ちする

・この包丁は他のと同じ材質なのに明らかに切れ味が長持ちする

など試していました。

悪い包丁と比べたら良い包丁は10倍も20倍も長く持ちます。

良い包丁とは必ずしも高い包丁ではありません、安い包丁にも良い包丁はありますし、高い包丁にも悪い包丁はあります。

包丁のご購入検討の際は是非私にご相談して頂ければ、お客様に有益なアドバイスが出来るかと思います。

文章が長くなってしまいましたが、私が思う切れ味を長持ちさせる方法になります。是非お試し頂けたらと思います。

ご不明な点等ございましたら、研ぎ陣 谷中銀座にお気軽にお越し下さい、分かる範囲で答えさせて頂きます。

 

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